元老院広場とは
元老院広場は、フィンランド語で「Senaatintori」、英語で「Senate Square」と呼ばれるヘルシンキ中心部の広場です。正面にヘルシンキ大聖堂がそびえ、広場の周囲には政府宮殿、ヘルシンキ大学本館、国立図書館などが配置されています。
特徴は、広場と周囲の建物が新古典主義建築として統一感を持って設計されていることです。単に「大聖堂の前の広場」と見るより、政治・宗教・学問が一つの都市空間にまとめられている場所、と見ると印象が深まります。
歴史の背景
19世紀初め、フィンランドはロシア帝国のもとで自治大公国となり、1812年にヘルシンキが首都に定められました。新しい首都にふさわしい中心広場として整備されたのが、現在の元老院広場です。
広場の都市計画はヨハン・アルブレクト・エーレンストレムが担い、建物群の設計はドイツ出身の建築家カール・ルートヴィヒ・エンゲルが中心となりました。広場は19世紀半ばまでに現在の姿へ整えられ、ヘルシンキを代表する景観になりました。
この広場は、フィンランドがスウェーデン支配の時代からロシア帝国下の自治大公国へ移り、新しい首都ヘルシンキを形づくっていく時代の象徴ともいえます。
広場を囲む主な建物
元老院広場の魅力は、単体の建物ではなく、周囲を囲む建築群が一体となって景観をつくっている点にあります。
広場の主役ともいえる白亜の大聖堂です。階段の上に建つ姿が印象的で、ヘルシンキを象徴する風景としてよく紹介されます。
かつて元老院が置かれた建物で、現在もフィンランド政府の中枢に関わる建物です。広場に政治の意味を与えています。
政府宮殿と向かい合うように建つ大学の本館です。政治と学問が広場を挟んで向き合う配置になっています。
エンゲル設計による重要な建物の一つです。大聖堂や大学とあわせて、学問都市としてのヘルシンキの雰囲気を伝えています。
中央に立つアレクサンドル2世像
広場の中央には、ロシア皇帝アレクサンドル2世の像が立っています。1894年に建てられたもので、フィンランドの自治や議会制度の発展に関わる歴史を象徴する存在です。
現在の感覚では、フィンランドの中心広場にロシア皇帝の像があることを不思議に感じるかもしれません。しかし、この像はロシア支配そのものを単純に称えるものというより、フィンランドの自治の歴史を物語る記念碑として残されています。
写真を撮るなら、像を手前に入れ、奥にヘルシンキ大聖堂を入れる構図が定番です。広場全体の奥行きがよく伝わります。
現地での見方
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まず大聖堂の階段下から全体を見る 大聖堂だけでなく、左右の建物と広場の広がりを一緒に見ると、都市空間としての美しさが分かります。
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中央の像から四方を見渡す 政治、宗教、学問を象徴する建物が広場を囲む配置になっていることを意識すると、ただの観光地以上に面白く見えます。
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階段を上って広場を見下ろす ヘルシンキ大聖堂側の階段から広場を見下ろすと、元老院広場が街の舞台のように設計されていることが実感できます。
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マーケット広場方面との違いを感じる 元老院広場は整然とした石造りの都市空間、マーケット広場は海に開けた日常的な場所です。近い距離にありながら雰囲気が大きく違います。
この場所のポイント
元老院広場は、ヘルシンキ大聖堂を眺めるためだけの場所ではなく、ヘルシンキという首都の成り立ちを凝縮した広場です。
白い大聖堂、政府宮殿、大学、図書館、中央のアレクサンドル2世像を一緒に見ることで、フィンランドの歴史、自治、学問、宗教が一つの景観として表現されていることが分かります。